ターリーと私の秘密の時間
公開日: 2018年5月4日 (アメリカ合衆国)
あらすじ
3人の子の世話に追われる、完璧主義のマーロ。疲れ果てた彼女のもとに、ベビーシッターのタリーがやってくる。タリーは自由奔放だが仕事ぶりは上々で、マーロの悩み相談にも乗ってすぐに信頼を得る。しかし、彼女には、ある秘密があった。
ネタバレ感想
序盤は、3人の子供を育てる家庭を母親の立場でかなりリアルに描かれています。特に、赤ちゃんのオムツ替え、母乳あげる、泣く、このループがリアル過ぎて、泣きそうになりました。
そうそう、産まれてからが大変なんだよな、あの時、私頑張ってたな、と涙が湧いてきました。
しかも他2人の子育てもしながら。そのうちの長男が発達障害のため、ケアをしながら赤ちゃんのお世話は想像を超えた大変さかと思います。
躊躇していたものの、ナニーを雇うことに。ナニーを雇ってから、仲良くなって二人で過ごす時間は少し違和感を感じました。うーん、、なんか心地が良くない感じ(夫と観たので特に)
終盤で、衝撃の事実がわかります。ここから、泣けます。
クライマックスで、ナニーはマーロの妄想と分かります。ナニーが来てくれたお陰で全て順調に見えた、全て順調にするべく実は全てマーロがこなしていました。そのせいで、意識を失ってしまい、事故を起こします。
これは、衝撃でした。マーロは「自分は完璧なママじゃない」手作りのカップケーキ作ってあげれない、と言っていて、その後日、ナニーのタリーがカップケーキを用意してくれ、学校に持っていくことができました。
マーロ、自分でやってたんだ、、寝る時間削って、、睡眠がとれたからってお化粧し始めて旦那との時間を作ってみたり、努力も全て自分でやっていたんだ、と。
健気で頑張り過ぎたために、妄想のナニーを生み出した彼女の心境が理解できて、泣けました。母親業の孤独と辛さ、助けを求められない辛さ、分かりすぎて泣けました。
それと共に、マーロの旦那に怒りを覚えました。。
これは、絶対、夫婦で見るべき映画だと思います。
82年生まれキムジヨン
公開日: 2020年10月9日 (日本)
原作は、韓国で2016年に出版されました。
あらすじ
結婚・出産を機に仕事を辞めた1982年生まれのキム・ジヨン。育児と家事に追われる忙しい日々の中、次第に自分の母や友人が憑依したかのような言葉を発するようになる。その時の記憶が全く残っていないジヨンを目にした夫は、彼女に真実を告げず、ひとり精神科医に相談に行く。
ネタバレ感想
仕事が好きだったのに、出産をきっかけに仕事をやめたジヨン。子どもも夫も好きだし、うまくいってるけれど、常に付き纏う孤独感、虚しさ、に共感します。
働いていないから、楽をしている、子どもを育てているだけだから、という目で見てくる子育てに優しくない社会と自分でも感じる、「これでいいのかな」という気持ち。そこから、仕事復帰をして、しばらく昔の輝いていた自分に戻りつつある幸せを感じます。
ただ、仕事と子育ての両立の大変さもあります。
ジヨンは、子どもの頃から愛着障害のようなものがあったのでしょうか。子どもの頃のシーンが多く出てきます。原作だと、母親になるまでの幼少期からが多いよです。
自分も、アダルトチルドレン、愛着障害のような傾向があるため、過去にあった出来事が起因で現在の生活になにかしら影響があると感じるので、重い内容に感じました。
ジヨンは、全て自分の中で解決しずっと頑張ってきて、多重人格となってしまいます。
母親業って孤独なんですよ。子どもと常にいるのに、孤独を感じながら子育てする気持ちになるんですよね。その孤独感がひしひしと伝わる映画で、辛さや葛藤、ジヨンの健気な頑張りに涙が止まりませんでした。
まとめ
「ターリーと私の秘密の時間」、「82年生まれキムジヨン」の主人公に共通するのが、「頑張り過ぎて責任感が強い」性格だと思います。一人で抱えず、周りに頼ったり、相談したり、それができないことが、心の健康を保てない原因になるんだと、改めて感じた映画でした。
子育ては、夫婦、シングルマザー、シングルダディ様々な家族の形があるので一概に言えませんが、可能であればできるだけ周り(家族、行政機関も含めて)に頼ってできればと願います。
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